暗闇の世界で五感を研ぎ澄ます

昨日、会社の研修(?)の一環として、『DIALOGG IN THE DARK』というワークショップに参加してきました。
勘の働く方は、なんとなくタイトルから想像つきますか?
日常生活の様々な環境を織り込んだ真っ暗の空間を視覚以外の感覚を使って体験します。ドイツで生まれ世界の17カ国、100都市で体験研修がされているそうです。
目の不自由な案内人の声に導かれながら、視覚以外の感覚を集中していくと、今迄気づかなかった世界が広がってきます。森や小川を感じ、バーで仲間と感想を交えたりすることで、これまでとは少し違う新しい関係が生まれるきっかけになります。このプロジェクトは、障害疑似体験という福祉的なイベントとは考えていなく、暗闇という共通の中で、それぞれの立場、年齢、性別、国籍、障害の有無などの違いに縛られているわたしたちを開放し、違いを超え、対等に対話する機会を提供することで”こころのバリアフリー”を感じるてもらうことを目指しているそうです。

会社のメンバー4人でこの空間に入りました。
真っ暗な部屋に入った瞬間、とても体が緊張しました。足を一歩出すのに、こんなに勇気がいるんだと驚きました。しかし、段々この環境になれてくると、いろいろ感覚が働きだしました。微かな音や、香り、臭い、風・・・神経をこんなに集中したことも初めてかもしれません。

草の香がこんなに、すがすがしく、苺の香がこんなに甘く、水の音がこんなに、落ち着く。
当り前の日常が、特別に感じました。
いかに、自分が視覚に頼り、他の感覚を無駄にしてしまっていることを感じさせられました。

せっかく五体満足に生まれてきて、五感をフルに使うことができるのだから・・・
この感覚を大切にしようと思いました。

今回は仲間で暗闇にいたから、どこか、安心はありました。これが独りだったら・・・と思うと、とてもとても恐いです。
声をかけたり、手をとりあったり、知恵をだしたり・・・
普段、大したことに思えなかったのですが、そんな小さな行動が暗闇では、とてもとても安心、支えになりました。独りだったらゴールまで辿り着けなかったでしょう。仲間がいることの大切さ、大袈裟ですが感じました。
顔色を見ず、素直に意見を出し合えたのもよかったです。その人の素が時々垣間見えたり?!

また、視覚障害の方へは、ちょっとしたことでも大きな助けになることがよく分かりました、(ここでは、わたしたちが助けられていました!!)
そのような機会にであったら役に立ちたいと思います。